
戦争、信仰、たべもの、愛、存在、涙、運命、恍惚…
オーラルにもテクスチュアルにも伸縮する言葉の群れが世界をユーモラスにうたい照らしだす
コラージュ詩から言語芸術論詩まで
複色に光る詩語たちの行進!蜆シモーヌ第三詩集
じゃ、なにか
人生は
空耳なのか。と、鼻をつまむと
そりゃー
地獄だろ、人生は。と、人生がいう
(「ランチもっと、う。まうまなランチを。地獄で」)
しぼりたて
ハイ
テンションで
LUCKY小籠包。は
大賑わい
Y。Y。よーこさん
ヘンリー
ミラー。に、虹をかける
横で
福。福。ろぶすたー
まっ
蟹
ぼいるーされて
あ、
しゅら。に、なるみっどないと
この
すばらしき
世紀末
(「LUCKY小籠包。かみんぐ。うぃーくえんど」)
著者プロフィール
蜆シモーヌ(しじみ・しもーぬ)
1979 年生まれ。第 59 回現代詩手帖賞受賞。
詩集に『なんかでてるとてもでてる』(思潮社、2021 年)、『膜にそっ
て膜を』(書肆子午線、2023 年)。