【新刊】立木 勲詩集『ウムル アネ ケグリの十二月』を刊行しました。


『ウムル アネ ケグリの十二月』

不安な時代の一隅に生きるヨンとイサオ
ふたりの日々を行き交う思いのかたちに詩の言葉が寄り添う

韓国語で「井戸の中の蛙」を意味する「ウムル アネ ケグリ」。
韓国からやってきたヨンとの暮らしと思いを描いた第一詩集『ヨンとふたりで』に続く第二詩集。

造本・装幀=稲川方人/装画=池英姫(チ ヨンヒ)

A5判・上製/88頁/定価:2000円+税

わたしは ウムル アネ ケグリ です
井戸の中のカエルです
電話の向こうでヨンが泣く

ヨンの井戸にカエルは二匹いるのだよ
僕は言う

一匹はヨンで 一匹は僕なのだよ
(「ウムル アネ ケグリの十二月」より)

穴がそれぞれであれば、這い上がるということもそれぞれであろう。その人たちの声と言葉で繋がることができればと思う。この一冊がそういう詩集であればと思う。(「あとがき」より)