福島直哉詩集 わたしとあなたで世界をやめてしまったこと

著者:福島直哉
定価:2400円+税
判型:A5変形並製(クータ)筒函入り
ページ数:120
ISBN:978-4-908568-09-1

書籍の説明

波の音はいつまでも鳴り響いているだろう。空はいつまでも青を広げているだろう。やがて誰もいなくなった浜辺には光や風が届いてくるだろう。そして誰かが残した足跡からは思いが溢れてくるだろう。わたしやあなたの思いも溢れてくるだろう。光に照らされて、生きている人々の、死んでしまった人々の、すべての思いが溢れてくるだろう。そうして、すべてというすべての思いが風に乗って、これから生まれてくる人々に向かってゆくだろう。

屈折と断絶、そして邂逅と別離の限りなき反復
ふたつの若い身体に訪れる息詰まる試練を
世界は新たな希望と見なすのだろうか
現代詩の現在に誕生した若々しい恋歌、
福島直哉第一詩集刊行

目次

いつかをどこかで待っている
さよならの意味が始まって
わたしが子供に帰るとき
蹲る砂浜
病室の空
冬の木霊
抽斗の手紙
牛の街
春の匂いが染みついて
森の駅
燐光の流れる川
薄明の朝
わたしのお墓
どこまでも流離うためのせかい
水平線の椅子
透き通る道
砂糖水の夜
海岸線の発光
無人の販売所
満月の夜
声の行方

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