書籍の説明
歌人・瀬戸夏子の真摯で豊穣な言葉は今日も世界と交差してゆく。
先鋭的な作品と批評により注目を集める歌人の初の散文集。
同人誌「町」「率」や機関誌「早稲田短歌」に発表された、穂村弘、荻原裕幸、永井祐など、「ニューウェーブ」、「ポストニューウェーブ」の歌人たちを論じた評論から、フェミニズムの視点から批評を展開し、議論を呼んだ歌壇時評、著者へのロングインタビュー、日記や詩集、小説作品、ネットプリントで配布された個人誌まで、その目を見張る多彩なテクストをここに集積する。
──この本をまとめるにあたって、たまっていた自分の文章を読みかえすことになったが、もちろん年月の経過による巧拙の差などはあれど、うんざりするほどひとつのことしか言っていないように思えた。それは、わたしはつねにクリストファー・ロビンを愛するが、現実のクリストファー・ロビンを知りたいという欲望に打ち勝つことはできず、結局のところ、そのふたりのあわいにあるものについて永遠に語りつづけていたい、という欲望である。その欲望とは一見関係のなさそうにとらえられるかもしれない文章にさえ、その欲望ははっきりと宿ってしまっている──(「あとがき」より)
著者プロフィール
瀬戸夏子(せと・なつこ)
1985年生まれ。2005年の春より作歌を始め、同年夏、早稲田短歌会に入会。その後2009年の創刊から2011年の解散まで同人誌「町」に参加し、現在「率」同人。著作に第一歌集『そのなかに心臓をつくって住みなさい』(私家版、2012年)、第二歌集『かわいい海とかわいくない海end.』(書肆侃侃房、2016年)。
目次
すべてが可能なわたしの家で──まえがきのかわりに
Ⅰ エッセイ
ジ・アナトミー・オブ・オブ・デニーズ
音たてて銀貨こぼれるごとく見ゆつぎつぎ水からあがる人たち/小島なお
「テーブル拭いてテーブルで寝る」(雪舟えま)のは?
〈有無〉、〈無無〉、〈有有〉
土星のリング
思い出ステーション
旅嫌いには、旅は心中にみえる
東京2020にも君が代ならば君のかかとの桃色がいいさ
瀬戸夏子を殺すいくつかの方法
キャラクターだから支流も本流も(石田柊馬)
悪い夏の、アナイス・ニン
Ⅱ 評論
穂村弘という短歌史
私は見えない私はいない/美しい日本の(助詞の)ゆがみ(をこえて)
「手紙魔まみ、イッツ・ア・スモー・ワールド」、あるいはふたたび書き換えられた『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』の結末について
自選歌五首への批評
「愛」について語るときに「私」が語ること
(ああ、…………よ、君死にたまふことなかれ、――歌は刃を握らせて、母を殺せとをしへしや、…………?)
巻頭言(『率』七号特集〈前衛短歌〉再考)
以後のきらめき ─ 荻原裕幸論
序―我妻俊樹誌上歌集『足の踏み場、象の墓場』について
中井英夫・中城ふみ子往復書簡について
「率」三号フリーペーパーにおける「東西短歌会特集」に関する前書き
反=Lovers change fighters, cool ― 高柳蕗子『短歌の酵母』
ヒエラルキーが存在するなら/としても
man&poet
斉藤斎藤一首評
渡辺松男一首評
『京大短歌』十七号作品評
彼らと彼と彼らについて ─ 『クズとブスとゲス』映画評
輝きの代価さえも美しいのなら、あなたたちは処刑に値するのかもしれない ─ 小林エリカ著『彼女は鏡の中を覗きこむ』書評
Ⅲ インタビュー、ブックガイド、日記
瀬戸夏子ロングインタビュー
わたしをつくった10冊
ほとんど真夜中に書いた日記
20170507
Ⅳ 歌壇時評
第一回 このまずしいところから、遅れてやってきて
第二回 「死ね、オフィーリア、死ね(前)」
第三回 「死ね、オフィーリア、死ね(中)」
第四回 「死ね、オフィーリア、死ね(後)」
第五回 「人間」にとって「アイディア」とは何か
第六回 「わからない」というレッテルを剝がしてから
Ⅴ 作品
満月まで十五秒の階段にて
約束したばかりの第一歌集と星と菫のために
わたしよりもアンネ・フランク(愛の処刑)
あとがき
*現在、お取り扱いいただいている書店は次の通りでございます。
【北海道】
書肆吉成 丸ヨ池内GATE6F店(札幌市)
ほうきのアトリエと本の店「がたんごとん」(札幌市)
MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店
【関東】
東京堂書店(神保町)
三省堂書店 神保町本店
紀伊國屋書店 新宿本店
MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店
ジュンク堂書店 池袋本店
丸善 お茶の水店
青山ブックセンター本店
啓文堂 吉祥寺店
BOOKSルーエ(吉祥寺)
ジュンク堂書店 立川店
オリオン書房 ルミネ立川店
オリオン書房 ノルテ店
Book Cumu朝日新聞本社店
BOOKS隆文堂(西国分寺)
くまざわ書店 武蔵小金井店
模索舎(新宿)
ビア&カフェBERG(新宿)
古書ソオダ水(早稲田)
七月堂 古書部(明大前)
B&B(下北沢)
SUNNY BOY BOOKS(目黒)
ブックファースト 新宿店
八重洲ブックセンター本店
丸善 ラゾーナ川崎店
たらば書房(鎌倉)
【中部】
ジュンク堂書店 ロフト名古屋店
ジュンク堂書店 新潟店
ちくさ正文館(名古屋)
【近畿】
ジュンク堂書店 大阪本店
葉ね文庫(大阪)
MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店
ジュンク堂書店 京都店
丸善 京都本店
MARUZEN&ジュンク堂書店 滋賀草津店
恵文社 一乗寺店
蔦屋書店 京都岡崎店
【九州】
ジュンク堂書店 福岡店
本のあるところajiro(福岡)
長崎書店(熊本)
丸善 博多店
【沖縄】
ジュンク堂書店 那覇店
Ⅰ エッセイ
ジ・アナトミー・オブ・オブ・デニーズ
音たてて銀貨こぼれるごとく見ゆつぎつぎ水からあがる人たち/小島なお
「テーブル拭いてテーブルで寝る」(雪舟えま)のは?
〈有無〉、〈無無〉、〈有有〉
土星のリング
思い出ステーション
旅嫌いには、旅は心中にみえる
東京2020にも君が代ならば君のかかとの桃色がいいさ
瀬戸夏子を殺すいくつかの方法
キャラクターだから支流も本流も(石田柊馬)
悪い夏の、アナイス・ニン
Ⅱ 評論
穂村弘という短歌史
私は見えない私はいない/美しい日本の(助詞の)ゆがみ(をこえて)
「手紙魔まみ、イッツ・ア・スモー・ワールド」、あるいはふたたび書き換えられた『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』の結末について
自選歌五首への批評
「愛」について語るときに「私」が語ること
(ああ、…………よ、君死にたまふことなかれ、――歌は刃を握らせて、母を殺せとをしへしや、…………?)
巻頭言(『率』七号特集〈前衛短歌〉再考)
以後のきらめき ─ 荻原裕幸論
序―我妻俊樹誌上歌集『足の踏み場、象の墓場』について
中井英夫・中城ふみ子往復書簡について
「率」三号フリーペーパーにおける「東西短歌会特集」に関する前書き
反=Lovers change fighters, cool ― 高柳蕗子『短歌の酵母』
ヒエラルキーが存在するなら/としても
man&poet
斉藤斎藤一首評
渡辺松男一首評
『京大短歌』十七号作品評
彼らと彼と彼らについて ─ 『クズとブスとゲス』映画評
輝きの代価さえも美しいのなら、あなたたちは処刑に値するのかもしれない ─ 小林エリカ著『彼女は鏡の中を覗きこむ』書評
Ⅲ インタビュー、ブックガイド、日記
瀬戸夏子ロングインタビュー
わたしをつくった10冊
ほとんど真夜中に書いた日記
20170507
Ⅳ 歌壇時評
第一回 このまずしいところから、遅れてやってきて
第二回 「死ね、オフィーリア、死ね(前)」
第三回 「死ね、オフィーリア、死ね(中)」
第四回 「死ね、オフィーリア、死ね(後)」
第五回 「人間」にとって「アイディア」とは何か
第六回 「わからない」というレッテルを剝がしてから
Ⅴ 作品
満月まで十五秒の階段にて
約束したばかりの第一歌集と星と菫のために
わたしよりもアンネ・フランク(愛の処刑)
あとがき
*現在、お取り扱いいただいている書店は次の通りでございます。
【北海道】
書肆吉成 丸ヨ池内GATE6F店(札幌市)
ほうきのアトリエと本の店「がたんごとん」(札幌市)
MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店
【関東】
東京堂書店(神保町)
三省堂書店 神保町本店
紀伊國屋書店 新宿本店
MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店
ジュンク堂書店 池袋本店
丸善 お茶の水店
青山ブックセンター本店
啓文堂 吉祥寺店
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ジュンク堂書店 立川店
オリオン書房 ルミネ立川店
オリオン書房 ノルテ店
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くまざわ書店 武蔵小金井店
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七月堂 古書部(明大前)
B&B(下北沢)
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ジュンク堂書店 ロフト名古屋店
ジュンク堂書店 新潟店
ちくさ正文館(名古屋)
【近畿】
ジュンク堂書店 大阪本店
葉ね文庫(大阪)
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ジュンク堂書店 京都店
丸善 京都本店
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蔦屋書店 京都岡崎店
【九州】
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本のあるところajiro(福岡)
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【沖縄】
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