【新刊】坂多瑩子詩集 おはようジャック&ベティ

著者:坂多瑩子
定価:2000円+税
判型:A5変形・並製
ページ数:96
ISBN:978-4-908568-52-7

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書籍の説明

あなたは/ジャック・ジョーンズですか
わたしはベティ・スミス/革靴をはいてます

ずっと昔の昨日へ弾んでゆけ、詩よ。世界は擦れちがう破片の愛ばかり。
坂多瑩子新詩集。
装幀=稲川方人。

シーちゃんは家船っ子
川に落っこちた話ばかりするので
何してたのどうしたの
わざと聞いて
それでそれでと笑いころげる
ええ者がええ者のまま生きていくのって
息苦しくてしかたがないよ
わるもんいっぱいの映画はなんて痛快なのだろう
なんちゃらかんちゃら風船みたいにかるくて
大きく深呼吸してごめんなんていわなくていい
ズックのかたわれが流れていく
だからなんなの
ハウスボートやねん
影のように座っているシーちゃんがおいでよとあたしを呼んだ
ひまとよ川の祭り
うすく花火があがっている
(「ひまとよ川」より)

著者プロフィール
坂多瑩子(さかた・えいこ)
広島県生まれ。第一詩集『どんなねむりを』(2003年)で第36回横浜詩人会賞受賞。他の詩集に『塩壺とスプーン』(2006年)、『お母さんご飯が』(2009年)、『ミルクパーパの裏庭』(2011年、電子ブック)、『ジャム 煮えよ』(2013年)、『こんなもん』(2016年)、『さんぽさんぽ』(2019年)、『物語はおしゃべりより早く、汽車に乗って』(2023年)。

目次


雨も降らない何もないねんから
夜霧のまま
砂見川
うまれたての果物の香りが薄いグラスのそこに溜まっている
大井貞平3316番地
ズックのなかは砂だらけほら
踊る・踊らない・踊れ
きみに手渡したいゆうぐれ
どうしてだか泣きたくなるんだ
木馬が七台木馬が二台
ひみつ
少女
生木のそばで
南くんの海鳴り

ムスメハハ
おはようジャック&ベティ


夜の空にピアス
ひまとよ川
小暮デパートとピンクピンク
小柳玲子さんの黒い家
あしたの日記
明るい日曜日
やあ アッシだよ、アッシ
もらい湯
月あかりのぼんやりに
そこに陽だまり
死ぬなんてたった一日のそれも瞬間の出来事なのに
鼻をつまんであげようか

あとがき