【新刊】手塚敦史詩集 球体と落ち葉

著者:手塚敦史
定価:2400円+税
判型:A5判変形・仮フランス装
ページ数:116
ISBN:978-4-908568-18-3

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書籍の説明

午後遅く、太陽の
取り分を与えられた手のひらが
触れた物質その生涯をかけて打ち込めるものへ

「ほんとうの対話ができるものにわたしはなりたい」

手塚敦史、第六詩集。

あらゆる瞬間において葉は
奥深い思慮の形状へと、ながれるであろう
フィルムに貼られた綿毛や翅などの細かさとともに
複写され、
映写機を通して投影されている
地肌は
気触れてゆく暗やみを見上げ、底から不意に込み上げる胃酸の臭いを
嗅ぎ
これから生まれて来るものを予感している
光源は、幾重にも揺れている
モスライト
とおくまで離れていった印象を、何度もてのひらへ集め、
いつかのほの白い指は
自然の霊気を住まわせたように動く

──「深泥池」より

著者プロフィール
手塚敦史(てづか・あつし)
1981年甲府市生まれ。詩集に『詩日記』(ふらんす堂、2004年)、『数奇な木立ち』(思潮社、2006年)、『トンボ消息』(ふらんす堂、2011年)、『おやすみ前の、詩篇』(ふらんす堂、2014年)、『1981』(ふらんす堂、2016年)。

目次

歩行
到着
極点
白い自転車
バーミリオン
リトゥルネル(ちっぽけな音楽から)
芳しいと思う
蒸気(ラング)
ヒラギノワカレ
(エンと、エンと……)
植物を置く

ヒラギノ(フッテージ)
ははきミメシス
カミハテ
深泥池
ハタエダ
スティルス
「はねは透けて」のネハス
張る、懐く、
どこにでもいる人
エレファント
写真
不知火
水溶性アポカリ
ひだまり抄
苔を育てる女